心理学者ショーン・エイカー氏は、ある実験を行った。
経験豊かな医師たちをABCの3つのグループに分け、
医療において重要となる判断のシミュレーションをさせた。
3つのグループに対して、事前に、次の条件を与えた。
Aチームには、何もしない…
Bチームには、医療関係の記事を読んでもらう…
Cチームには、キャンディを配る…
この条件で、各チームにシミュレーションをしてもらった結果、
キャンディを配ったCチームが他チームの2倍のスピードで診断した。
ちょっとしたことでも、
ごほうびは「いい気分」にさせて、好ましい影響を与えるということである。
さらに、このキャンディ効果を高めるのが「サプライズ」である。
ある飲食店の店員が、お客様にキャンディを2つ渡そうとする場合、
一度に2つ渡すよりも2回に分けて渡すほうがお客様を満足させることができる。
お客様が来店時に1つ目のキャンディを渡す。
お客様はキャンディを渡されたことに対して既に満足している。
お客様が帰るときに、
「お客様には特別にもう1つキャンディをお渡しします」と言う。
これによって、さらに満足度が上がる。
これによって、さらに満足度が上がる。
最初に2つを渡してしまえば、
その時点でもうお客様は満足してしまって終わりである。
でも最初に1つだけ渡すことで満足させて、
さらにもう1つキャンディを渡すことで、サプライズとしての効果を狙う。
キャンディの渡し方によってお客様が感じる価値が異なってくるのである。
ちょっとしたごほうびがやる気につながる…
ごほうびの渡し方を変えるだけで効果が高まる…
キャンディ効果はさまざまな場面で応用できそうだ。